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雪を目の前に

冬のある晴れた昼間。

保育園では、外で遊ぼう!と、子どもたちが靴を履いてテンション高く飛び出して行きます。

 

目の前には積もった雪。

そのとき3歳児たちが取った行動とは?

 

歓声をあげながら遊び始めるかと思っていたら、

 

キラキラした表情で上を向いてじっと何かを待っていました。

 

声をかけようと思いましたが、それは一旦置いておいて、子どもたちの会話に耳を澄ませてみると、

 

どうやら、前に屋根から雪が落ちたのを見て楽しかったのを覚えていて、そのときの興奮をまた味わうために待っていたようなのです。

 

あー、すぐに遊びを提案しなくてよかったなと思いました。

 

ただ、大人が見るとまだ落ちてこなさそうなことは一目瞭然でした。そんなときあなたならどうしますか?

 

間に耐えられず つい雪だるま作りや雪合戦などに向かうように誘いがちですが、

 

一緒にじっくりと待つのもいいなと思います。こういった応答的な対応で、子どもの探究心があふれ出てくる気がしませんか。

 

落ちてきたら子どもたちは心が動き、感動を味わえるでしょう。

保育者が声をかけなくても飽きて他の遊びに行くかもしれません。

他の遊びを始めるのが遅くなって片付けの時間になって「もっとあそびたかったー」と泣くこともあるかもしれませんね。

 

様々な姿が予想されるのですが、一番大事なのは、自分で決めたことに、その子が何を感じて、何を学ぶか。

 

その姿をありのままに受け止めて、その子が探究心を満たしてから、それから提案してもいいように思います。

 

生まれてから、まだ3回目の冬。

 

大人が考える充実した遊びもいいですが、その子ならではの雪との出会い方や関わりを十分に堪能してからでも遅くはないと思います。

ただ雪に触る、握る、踏むなどだけでも子どもにとっては大切な体験なのです。

 

しかし、雪を目の前にすると、大人の方がテンションが上がって本気で遊び込むこともあるかと思います。子どもは子どもの雪との出会い方、一方で大人も主体的に環境に関わっていく。そんな場もいいですよね。

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